高校生の時、軽音楽部に興味が湧いて、ギターを始めることにしました。初めての楽器購入でも安心できる店舗として見つけたのが、当時住んでいた久御山町のイオンモールに入っていた十字屋でした。スタッフの方がとても親切で、自分に合うギター探しを一緒に手伝ってくれたことが嬉しくて、それ以降はギターの小物や楽譜を買いに行くのはいつも十字屋。大学で京都を離れるまでの間、とてもお世話になっていました。

就職活動では、できれば音楽に関わる企業をと思いながら探していたところ、十字屋の採用を見つけたんです。大学進学で、しばらく十字屋とは離れていたのですが、十字屋という名前を目にしただけで、高校時代の思い出が鮮明に蘇りました。いろいろな楽器店がありますが、地域に根付いた楽器店としては「京都といえば十字屋」というイメージがあり、地元の京都で働くなら地元で愛される十字屋にしようと考え、入社を決めました。

私の仕事は営業で、おもに鍵盤系の楽器を販売します。営業先は、個人ピアノ教室の先生と十字屋が経営する音楽教室の生徒の保護者様になります。前者では楽譜やピアノのワックスなどの注文品をお届けしたり、展示会やフェアのご案内をします。後者では生徒様の楽器のニーズやお話を伺いながら、楽器を購入いただけるようにアドバイスを行っていきます。担当エリアは、精華町、木津川市、京田辺市などの京都府南部。訪問先への移動は車で各30分ほど、１日に3〜10件を巡回しています。

また、音楽教室の宣伝活動も営業の仕事のひとつです。具体的には、体験レッスンなどのご案内、ホームページのスケジュール更新や、レッスン予約者への楽器パンフレットの郵送などです。生徒の多くは中学校までの児童ですので、保護者に対しての宣伝になります。ここで獲得した生徒はゆくゆくは楽器が必要になるため、継続的な関係性を構築することで、将来の営業先となっていくのです。

入社してまだ2年ほどで、今は仕事に慣れること、一人前になることが優先。やりがいを語れるほどのキャリアではないのですが、生徒様に販売した楽器によって演奏に成長が見られた時は、もっともやりがいを感じる瞬間です。生徒の技術力が上がってくると、今の楽器を使った練習では限界を感じるとお聞きすることが多々あります。そんなタイミングで、保護者様と生徒様のニーズにあった楽器を提案します。

音楽は、楽しむことが大事だと思っています。実際に楽器を購入された保護者様から「新しい楽器を購入して、発表会に向けて頑張っている」と聞くと、音楽を楽しんでもらえている、頑張ってくれていると感じられ、ご縁があって良かったと思えます。また、体験レッスンをご案内して、体験後に笑顔で「楽しかったよ！」といわれると、ほんわかした気持ちになれることもやりがいのひとつですね。

入社から2年が経ち、営業の楽しさがわかるようになりました。私たちが販売する楽器を使うのは、小さなお子様がメインです。私は先生ではないので、生徒に直接教えているわけでないのですが、それでも楽器を通じて、その子の人生に影響を与えたり、変えていくかもしれません。もしかすると、有名な演奏家になる可能性だってあります。そう考えると、もっと楽器の知識やニーズを引き出すコミュニケーション力を身に付けたいと思います。

また、十字屋が長年に亘り培ってきた、地域に根付た活動や教室を通じて、生徒さんが楽しんで音楽に触れ、音楽を続けてくれて、音楽を通して一緒に成長していきたいとも思っています。私もかつて高校の時にギターを始めた時の気持ちのように、音楽が好きになれるきっかけを創っていくことも目標のひとつですね。

音楽が好きな人はもちろんですが、いろんな方としゃべる機会は多く、コミュニケーションが好きな人、人を楽しませることが好きな人には向いている仕事だと思います。また、営業配属の場合は、小さなお子様と関わる機会が多いので、子どもが好きな人も向いているでしょう。それほど大きな会社ではないため、上下関係の風通しが良く、部長クラスでも気軽に相談できるほど距離が近いことも魅力です。

営業は社用車で移動するのですが、担当エリアによっては行動範囲も広く、長時間の運転が伴います。この時間自体が気分転換にもなるし、景色の良い場所でちょっと車を止めて息抜きしたり、内勤とは違った楽しみもあります。営業職は原則、労働時間が裁量性で任されているため、フレックスに近い感覚で働けます。ある程度、自由に任せてもらえる仕事の仕方が合っている方にもおススメです。ぜひ、一緒に営業職を楽しみましょう！